「社用スマホを全員に持たせたいが、新品を一括購入するとコストが重い」「BYODは管理が不安だし、情報漏洩リスクが怖い」――中小企業の総務・情シス担当者からよく聞かれるこの悩みには、新品支給・BYODのどちらでもない「中古端末による社用支給」という第三の選択肢が存在します。2026年時点では、法人向けの中古スマホ市場が整備され、データ消去証明書の発行やキッティング代行まで対応できる業者が増えています。
この記事では、新品支給・BYOD・中古支給の3方式を早見表でわかりやすく比較した上で、中古端末の具体的な調達方法、機種統一のメリット、台数規模別の概算コスト目安、そして失敗しない選び方まで網羅的に解説します。社用スマホの導入・見直しを検討している法人担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
新品支給・BYOD・中古支給の3方式、結局どれが一番お得?早見表で比較
コストと管理負荷の両方を抑えたい中小企業には、中古スマホの一括支給が最も優位な選択肢である。新品支給はセキュリティ管理がしやすい半面、端末代が高騰しており、BYODは端末費用を抑えられる反面、通信費補助や情報漏洩リスクへの対応コストが積み上がる。中古支給はこれら両方式の弱点を補うポジションにある。
3方式の基本的な定義
まず、それぞれの方式を整理しておく。
- 新品一括支給:会社が新品端末を購入または回線と抱き合わせで契約し、従業員全員に支給する方式。
- BYOD(Bring Your Own Device):従業員が私物のスマートフォンを業務に使用し、会社が通信費の一部を補助する方式。
- 中古スマホ支給:会社が動作確認済みの中古端末を一括調達し、新品支給と同様にキッティングして配布する方式。
4つの観点で比較する早見表
コスト・セキュリティ・管理負荷・向き不向きの4軸で比較すると、各方式の特徴が明確になる。
- 【端末コスト】 新品支給:高い(ハイエンド機なら1台7〜15万円超)/BYOD:会社負担はほぼゼロ/中古支給:新品の30〜60%程度に抑えられるケースが多い
- 【隠れたコスト】 新品支給:減価償却・端末保証・故障交換費用/BYOD:通信費補助(月2,000〜5,000円/人が目安)+私物管理の規程整備・法務コスト/中古支給:導入時の動作確認・データ消去証明書の取得コスト(信頼できる業者に依頼すれば最小化できる)
- 【セキュリティ管理】 新品支給:MDM導入で統制しやすい/BYOD:私物端末へのMDM適用に従業員の同意が必要で、プライバシー問題が生じやすい/中古支給:会社所有端末なので新品支給と同様にMDMで完全統制可能
- 【管理負荷】 新品支給:高い(キャリア契約・資産管理・廃棄手続きが複雑)/BYOD:端末管理は軽いが、退職時のデータ消去確認や私用・業務の分離運用が煩雑/中古支給:キャリア回線を分離すれば管理はシンプルで、資産台帳への登録も容易
- 【向いている企業規模・状況】 新品支給:セキュリティ要件が厳しい大企業・金融・医療系/BYOD:スタートアップや少人数チームで短期的にコストを抑えたいケース/中古支給:10〜300名規模の中小企業で、コスト削減と管理水準の両立を目指す総務・情シス担当
BYODの「見えないコスト」を見落とさない
BYODは端末費用がかからない分、お得に見えやすい。しかし実務では複数の隠れたコストが発生する。
- 通信費補助:月額2,000〜5,000円×従業員数×12か月が毎年発生する
- 規程整備コスト:就業規則・情報セキュリティポリシーの改訂、弁護士・社労士への相談費用
- 情報漏洩リスク対応:私物端末の紛失・退職時のデータ消去が会社側でコントロールしにくく、インシデント発生時の対応コストが跳ね上がる
- MDM導入の心理的摩擦:私物へのMDM適用に従業員が抵抗を示すケースがあり、定着までの社内調整コストがかかる
50名の企業で月4,000円の通信費補助を支給すると、年間240万円の固定費が発生する計算になる。一方、同規模で中古スマホを1台2〜3万円で調達すれば、初期の端末総額は100〜150万円程度に収まることが多く、BYODと社用スマホ支給のコスト比較では複数年のランニングを含めると中古支給が優位に立つケースが多い。
新品支給の「減価償却・保証費」も要注意
新品一括支給も「購入したら終わり」ではない。法人が端末を資産計上する場合、10万円以上の端末は減価償却処理が必要になり、経理負荷が増す。また、キャリアの分割払い契約は途中解約時に違約金が発生することがある。さらに故障・破損時の交換費用や、3〜4年ごとの端末リプレイスコストも総所有コスト(TCO)に含めて考える必要がある。
結論:「コストと管理の両立」なら中古支給が現実解
3方式を総合的に評価すると、中小企業の総務・情シス担当が最初に検討すべきは中古スマホの一括支給である。端末価格を抑えつつ、会社所有端末としてMDMで統制でき、データ消去証明書を取得することで情報セキュリティ要件も満たせる。BYODの通信費補助が積み上がる前に、中古支給への切り替えを試算してみることを強く推奨する。
中古スマホで社用端末を調達するとどのくらい安くなる?台数別の概算目安
中古スマホを法人調達に活用すると、同等スペックの新品と比べて1台あたり30〜60%程度のコスト削減が見込める。台数が増えるほどボリュームディスカウントが効き、30台・50台規模では総額での差がさらに際立つ。
機種別・中古相場の目安(2026年時点)
以下はいずれも目安価格であり、市場在庫・グレード・タイミングによって変動する。新品定価との比較として参考にしてほしい。
- ミドルレンジAndroid系(AQUOS sense7・Galaxy A54等):新品定価4万〜6万円前後に対し、中古Bランク品は1万5千〜3万円程度が目安
- iPhone SE(第2・第3世代):新品定価5万〜6万円前後に対し、中古Bランク品は2万〜3万5千円程度が目安
- iPhone 13・14シリーズ:新品定価8万〜12万円前後に対し、中古Bランク品は4万〜7万円程度が目安
グレードは「Sランク(ほぼ新品同様)」から「Bランク(使用感あり・動作問題なし)」まで複数段階に分かれる。法人用途では、外観より動作・バッテリー状態を重視してBランク以上を選ぶのが現実的だ。
台数別・削減コストの概算目安
以下はiPhone SE(第3世代)を例に、新品と中古Bランク品の調達コストを比較した概算イメージだ(単価:新品5.5万円 / 中古目安2.8万円として試算)。
- 5台規模:新品約27.5万円 → 中古約14万円。差額は約13.5万円
- 10台規模:新品約55万円 → 中古約28万円。差額は約27万円
- 30台規模:新品約165万円 → 中古約84万円。差額は約81万円
- 50台規模:新品約275万円 → 中古約140万円。差額は約135万円
いずれもキャリアの割賦購入や補助金を考慮しない端末本体のみの目安であり、実際の見積りとは異なる場合がある。
台数が増えるほど中古調達のスケールメリットが大きくなる理由
中古スマホの法人一括調達では、台数が増えるほど単価交渉・ボリュームディスカウントの余地が広がる。その理由は以下の通りだ。
- ロット単価の引き下げ交渉が可能:卸業者直結の流通ルートでは、10台以上からまとめ買い割引を設定している業者が多い。30台・50台規模になると、1台あたりさらに数千円の上乗せ値引きが期待できる。
- 同一モデルで在庫を確保しやすい:台数が多いほど「機種統一」のメリットが生まれ、キッティング(初期設定)の工数削減や、MDM(モバイルデバイス管理)ツールの設定効率化にもつながる。
- 廃棄・処分コストとの相殺も可能:現行の旧端末を法人スマホ複数台買取に出すことで、調達費用の一部を買取代金で相殺できる。台数が多いほどこの効果も大きい。
コスト削減を最大化するための確認ポイント
- 中古品のバッテリー残量(80%以上を基準にする業者を選ぶ)
- SIMロック解除済みか、または自社キャリアで使用可能かを事前確認
- データ消去証明書の発行有無(前ユーザーのデータが残っていないかの担保)
- 保証期間の有無(法人向け中古業者では3〜6ヶ月保証を設けていることが多い)
- 納品時のキッティング対応サービスの有無
端末価格だけに注目するのではなく、保証・証明書・サポート体制を含めたトータルコストで比較することが、法人調達で失敗しないための基本姿勢だ。
2026年時点で社用スマホに使える中古モデルはどれ?用途別おすすめ機種
2026年時点で法人調達に適した中古スマホは、iPhoneならiPhone 13〜15シリーズ(A15/A16チップ世代)、AndroidならSnapdragon 7/8世代搭載のミドル〜ハイエンド機が、OSサポート期限・MDM対応・コストパフォーマンスの3点において最もバランスが取れている。「最新から2〜3世代落ち」の機種が、新品比で3〜5割安い調達価格と十分な業務耐久性を両立する最適解である。
機種選定で必ず確認すべき3つの基準
中古モデルを法人用途で使い続けるには、スペックや価格だけでなく以下の3点を必ず確認する。
- OSサポート期限:iOSは概ね6〜7年、主要Androidは3〜5年(メーカー・機種により異なる)。2026年調達であれば、少なくとも2027〜2028年末までOSアップデートが保証される機種を選ぶ
- MDM(モバイルデバイス管理)対応:Apple Business Manager連携やAndroid Enterprise対応が必須。端末のリモートロック・設定配布・アプリ管理を一元化するために欠かせない
- 耐久性・バッテリー状態:中古端末はバッテリー劣化に注意。業務用途では劣化率80%以上を目安に、可能であれば信頼できる法人スマホを中古で機種統一する際にバッテリー交換済み品を選ぶと安心
用途別おすすめ中古モデル一覧
外回り営業・モバイルワーク向け
持ち運びが多く、地図・CRMアプリ・カメラ機能をフル活用する営業担当者には、処理性能と画面サイズのバランスが重要になる。
- iPhone 14(6.1インチ / A15チップ):2026年現在でもiOS最新版対応が見込め、Face IDと堅牢なアルミフレームで業務耐久性が高い。中古市場での流通量が多く、まとめ買いしやすい
- iPhone 13(6.1インチ / A15チップ):iPhone 14よりさらに安価で、処理性能はほぼ同等。10〜30台規模のまとめ調達で特にコスト優位を発揮する
- Galaxy S22(Snapdragon 8 Gen1):Android Enterpriseに完全対応し、Samsung Knox によるMDM管理が堅牢。法人向け3年OSアップデート保証(機種によって異なる)のため計画的な運用が可能
倉庫・工場・現場作業向け
バーコードスキャン・在庫管理アプリ・屋外での視認性が求められる現場では、タフネス性能と画面輝度が選定の鍵になる。
- iPhone SE(第3世代 / A15チップ):コンパクトで片手操作しやすく、ケース込みで落下耐性を補強しやすい。価格も抑えめで、消耗品として複数台確保しやすい
- AQUOS sense7(Snapdragon 695):国内製造で修理サポートが受けやすく、IPX8防水・高輝度ディスプレイを備える。AQUOS中古スマホの法人・業務用おすすめ機種として現場用途での評価が高い
- Google Pixel 7a(Tensor G2):Android Enterpriseの推奨端末であり、Googleによる5年のOSアップデート保証が明示されている。2026年時点での中古価格は比較的こなれており、現場導入に現実的な選択肢
デスクワーク兼用・社内固定端末向け
社内Wi-Fi環境で使うグループウェア・Teamsアクセス・社内システム閲覧などが主な用途であれば、処理性能よりも価格と台数を優先できる。
- iPhone 12(A14チップ):2026年時点ではiOSサポートが終了に近づく可能性があるため、社内固定用途に限定して使う判断が現実的。価格は3方式の中で最も低く抑えられる
- Pixel 6a(Tensor G1):Googleの5年サポート対象で、2026年末まで更新が継続される見込み。メール・ビデオ会議・文書閲覧といったデスクワーク用途では十分な性能を持つ
「2〜3世代落ち」が最も割安な理由
最新モデルは新品と中古の価格差が小さく、逆に4世代以上古い機種はOSサポート終了リスクが高まる。「最新から2〜3世代落ち」の機種帯は、新品比で3〜5割安い価格帯に流通量が集中し、かつ2〜3年のサポート残存期間を確保できる最も効率的なゾーンである。法人担当者はこの「価格下落の急角度が一段落した世代」を狙って調達計画を立てると、総保有コスト(TCO)を最小化しやすい。
中古社用スマホの調達からキッティングまで、具体的な手順と失敗しないポイント
中古社用スマホの導入は、①スペック要件の整理→②業者への見積り依頼→③データ消去証明書の確認→④MDMによるキッティング→⑤配布・運用開始→⑥代替機管理という6ステップで進めると、コスト削減と運用品質の両立が実現できる。各ステップで陥りやすい失敗を事前に把握しておくことが、スムーズな導入の鍵となる。
ステップ①:必要台数・スペック要件の整理
調達の出発点は「何台・どのスペックの端末が必要か」を社内で明確にすることだ。用途(外回り営業/倉庫作業/事務処理)ごとに求められる性能は異なるため、一律に同じモデルを選ぶと過剰スペックや不足が生じる。
- 必要スペックの確認項目:OS対応バージョン(MDMの要件確認)、ストレージ容量、カメラ解像度、防水規格(IP等級)、SIM方式(シングル/デュアル)
- よくある失敗:部署ごとに担当者が個別発注し、機種がバラバラになる。機種が混在するとキッティング設定を複数パターン用意する必要が生じ、情シスの工数が大幅に増加する。
- 対策:法人スマホを中古で機種統一する方針をあらかじめ決め、調達担当部署を一本化する。
ステップ②:法人専門業者への見積り依頼(複数社比較推奨)
法人向け中古スマホの調達は、個人向けフリマや量販店ではなく法人専門の業者に依頼することが原則だ。グレード基準・保証内容・納期が明確に提示されるため、品質トラブルを防ぎやすい。
- 最低2〜3社から見積りを取り、端末単価・グレード・保証期間・納品リードタイム・データ消去対応の有無を横並びで比較する。
- よくある失敗:最安値の業者を選んだところ、保証なし・グレード不明で不良品が混入。交換対応に時間がかかり、現場が混乱した。
- 対策:「Bグレード以上」「30日以上の動作保証」「データ消去証明書発行」を発注条件として明示する。
ステップ③:データ消去証明書の確認
中古端末には前所有者のデータが残存するリスクがある。法人利用では第三者機関が発行するデータ消去証明書の取得が情報セキュリティ管理の観点から必須となる。
- 証明書に記載すべき内容:消去方式(DoD規格・NIST 800-88準拠など)、消去実施日、シリアル番号、実施業者名
- よくある失敗:「初期化済み」の口頭説明のみで証明書を受け取らず、社内のセキュリティ監査で指摘を受けた。
- 対策:発注書の段階から「データ消去証明書の発行」を必須条件として明記し、納品時に必ず紙またはPDFで受領する。
ステップ④:MDMによるキッティング設定
MDM(Mobile Device Management)とは、複数の端末を一元管理するシステムのことで、Microsoft IntuneやJamf、MobaXtermなどが代表的だ。社用スマホの管理にはMDM導入が事実上の標準となっている。
- キッティング前の確認事項:MDMが対応するOSバージョンの下限を確認し、中古端末がその要件を満たすかチェックする。
- 業務アプリの一括インストール、Wi-Fi・VPN設定のプッシュ配信、画面ロック・パスワードポリシーの強制適用をMDMで自動化する。
- よくある失敗:機種ごとにOSバージョンが異なり、MDMのプロファイルが一部端末に適用されないケースが発生した。
- 対策:調達前にMDMの動作検証済みモデルリストを確認し、対応機種に絞って発注する。
ステップ⑤:端末の配布・運用開始
- 配布時に貸与証(端末シリアル番号・利用者氏名・貸与日を記載)を作成し、署名をもらう。紛失・盗難時の責任所在を明確にするためだ。
- 利用規程(私的利用禁止・紛失時の報告手順)を文書で配布し、口頭説明と合わせて周知する。
- よくある失敗:貸与記録を管理しておらず、退職者からの端末回収が滞った。
ステップ⑥:故障時の代替機管理
中古端末は新品より故障リスクがゼロではないため、総台数の5〜10%程度を代替機として確保しておくことが運用安定化につながる。
- 代替機もMDMに登録済みのキッティング状態で保管しておくと、現場への影響を最小化できる。
- 故障端末の修理・廃棄フローもあらかじめ決めておく。廃棄の際はデータ消去の再実施と廃棄証明書の取得が必要になる点に注意する。
- よくある失敗:代替機を準備しておらず、故障発生時に現場担当者が数日間スマホなしで業務を行う事態になった。
セキュリティと法令対応は大丈夫?中古社用スマホの管理体制チェックリスト
中古スマホを社用端末として導入する場合、適切なデータ消去証明書の取得・MDM導入・OSアップデートポリシーの整備を行えば、セキュリティ水準は新品支給と同等に保つことができる。むしろ私物端末を業務利用するBYODと比べると、会社が端末を一元管理できる分、情報漏洩リスクのコントロールは容易だ。
中古端末だからこそ最初に確認すべき「前の所有者のデータ」問題
中古スマホ調達における最大のセキュリティリスクは、前所有者のデータが残存している可能性だ。信頼できる法人向け業者から購入する際は、中古スマホの情報漏洩を防ぐ法人向けデータ消去対策を参照しつつ、以下の点を必ず調達前に確認しておきたい。
- データ消去証明書の発行有無:NIST SP 800-88やDoD準拠の消去方式で処理されているか、証明書を書面または電子ファイルで受け取れるか確認する
- 消去方式の明示:単純な初期化(工場出荷リセット)ではなく、専用ソフトウェアによる複数回上書き消去か、物理破壊かを確認する
- グレードと検品記録:外装の状態だけでなく、バッテリー容量・起動確認・SIMロック解除済みかどうかの検品記録があるか確認する
調達後に情シス・総務が整備すべき管理体制チェックリスト
端末を受け取ってからキッティング完了までに、以下の管理体制を整えておくことで、法令対応と運用上のリスクを最小化できる。
- MDM(モバイルデバイス管理)への登録:Microsoft Intune・VMware Workspace ONE・MOBI MAGIC等のMDMツールに全台登録し、リモートワイプ・画面ロック・アプリ配布を一元管理できる状態にする
- OSアップデートポリシーの設定:MDMからOSアップデートの適用タイミングを強制管理し、サポート期限が切れたOSバージョンの端末は業務利用を停止するルールを社内規程に明記する
- 紛失・盗難時の対応フローの策定:紛失発覚から30分以内にMDMでリモートロック、24時間以内にリモートワイプを実行できる連絡体制を整備する。担当者不在時のバックアップ手順も明文化する
- 個人情報保護法対応:端末内に個人情報(顧客データ・従業員データ等)を保存する運用の場合、個人情報保護法の「安全管理措置」(組織的・技術的措置)の一環として端末管理台帳を整備し、定期的な棚卸しを実施する
- 取引先・監査対応の説明資料の準備:「中古端末を使用している」という事実に対して取引先や監査法人から確認を受けた場合に備え、データ消去証明書のコピーとMDM管理画面のスクリーンショットをセットにした説明資料を用意しておく
ISO27001・Pマーク取得企業が追加で確認すべき点
ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)やPマーク(個人情報保護)を取得・維持している企業は、端末の調達方法が「新品か中古か」よりも、管理プロセスが文書化・審査可能な状態にあるかを問われる。具体的には以下の対応が必要だ。
- 資産台帳への登録:中古端末も新品と同じく情報資産として登録し、管理番号・シリアル番号・使用者・廃棄予定時期を記録する
- リスクアセスメントへの反映:中古端末特有のリスク(前所有者データの残存リスク)を資産のリスク評価に追記し、対応策(データ消去証明書取得)を管理策として記録する
- 廃棄時の手続き:使用終了後の端末を再び処分・売却する場合も、データ消去証明書を取得し記録に残す。規程上「情報媒体の廃棄手順」に中古端末の売却も含まれることを確認する
BYODと比べたときの管理優位性
中古スマホの会社支給は、私物端末を業務利用するBYODと比べて情報管理の統制が明確に優れている。BYODでは従業員の私物に対してMDMを強制インストールさせることへの心理的・法的なハードルが高く、リモートワイプの実行にも従業員の同意が必要になるケースがある。一方、会社所有の中古端末であれば、就業規則や端末貸与規程に基づいてMDMの全機能を制限なく適用でき、退職時の即時回収・データ消去も確実に実行できる。コストを抑えながらBYODより高い管理水準を実現できる点が、中古支給方式の最大の強みといえる。
まとめ:中古社用スマホの導入を検討するなら、まず無料見積りから
中古スマホによる社用端末の調達は、新品支給と比べてコストを大幅に抑えながら、セキュリティと運用品質を同水準に保てる、法人にとって現実的な第三の選択肢である。
この記事で押さえておくべき要点
- 3方式の結論:新品支給はコストが最も高く、BYODは私物管理の手間とセキュリティリスクを伴う。中古支給は初期費用を抑えながら会社が端末を一元管理できるため、10台以上の法人には最も費用対効果が高い方式になりやすい。
- コストメリット:同スペック帯の新品と比較して、中古端末は1台あたり30〜60%程度の価格で調達できるケースが多く、30台規模では数十万円単位の削減につながる。
- 機種統一のメリット:同一モデルで揃えることで、キッティング手順の標準化・MDM設定の共通化・故障時の代替機管理が大幅に楽になる。情シス担当者の運用工数削減効果は特に10台超の組織で顕著に現れる。
- セキュリティ対策の要点:中古端末導入時はデータ消去証明書の取得、MDMによる遠隔管理、OSアップデート期限の確認、紛失・盗難時のリモートワイプ手順の整備が最低限必要な4項目となる。
中古スマホ流通センターが法人調達をサポートできること
中古スマホ流通センターは法人スマホを中古で機種統一する調達から運用設定まで、以下の対応を一括でご提供しています。
- データ消去証明書の発行:国際規格に準拠した専用ソフトでの完全消去後、証明書を発行。情報セキュリティ監査や社内規程の根拠書類としてそのままご利用いただけます。
- キッティング代行:Googleアカウント設定・MDMプロファイルの適用・アプリのインストールなど、現場に届いたらすぐ使える状態に整えてお渡しします。
- 最短即日〜翌営業日対応:急な増員や端末故障による追加調達にも、在庫状況に応じて迅速に対応します。
- 卸業者直結の高価買取:既存端末の買取と新規調達を同時に進めることで、実質的な乗り換えコストをさらに圧縮できます。
まずは台数と希望機種をお知らせください
「何台必要か」「どのモデルを検討しているか」をお伝えいただくだけで、無料で概算見積りを作成します。機種が決まっていない場合でも、用途・予算・台数をもとに最適なモデルをご提案しますので、お気軽にご相談ください。
法人向け無料見積り・お見積り相談は、お電話またはWebフォームから受け付けています。中古社用スマホの調達コストを具体的な数字で確認したい総務・情シス担当の方は、ぜひ中古スマホ流通センター(shirotsumegrass.net)までお問い合わせください。見積り作成・ご相談はすべて無料です。
よくある質問(FAQ)
中古スマホを社用端末として支給しても問題ないですか?
法人が中古スマホを社用端末として支給すること自体に法的な問題はありません。ただし、前使用者のデータが完全に消去されていること(第三者によるデータ消去証明書があると安心)、MDMによる管理設定を行うこと、の2点が実務上の必須条件です。信頼できる法人専門の買取・販売業者から調達することで、これらのリスクを大きく減らせます。
社用スマホの中古調達は何台から対応してもらえますか?
業者によって異なりますが、法人専門の中古スマホ業者であれば5台前後から対応しているところが多い傾向です。10台・20台・50台など台数が増えるほど単価交渉が有利になりやすく、まとめ買いによるボリュームディスカウントも期待できます。まずは希望台数・機種・予算を伝えて無料見積りを取るのが最初のステップです。
BYODと中古社用支給、どちらがコストが低いですか?
初期費用だけ見るとBYODが最も安く見えますが、通信費補助・セキュリティ対策・労務管理の手間を含めた総コストで比較すると、中古社用支給の方が管理コストを含めたトータルで割安になるケースが多いです。特に20名以上の規模では、MDM一元管理による工数削減効果が大きくなります。
中古スマホ調達で機種を統一するメリットは何ですか?
機種を統一することで、MDM(モバイルデバイス管理)の設定テンプレートを使い回せる、キッティング作業を効率化できる、故障時の代替機を共通在庫で管理できる、という3つの運用メリットがあります。機種がバラバラだとOSバージョン管理やアプリの動作確認が都度必要になり、情シス担当者の負担が増大します。
中古スマホのデータ消去証明書はなぜ必要ですか?
データ消去証明書は、前使用者の個人情報・業務データが適切に削除されたことを第三者が証明する書類です。万が一情報漏洩事故が発生した際に、自社が適切な対策を講じていた証拠となります。また、社内のセキュリティポリシーや取引先からの監査対応の際にも提示できるため、法人調達では取得が強く推奨されます。

